税金の中身

所得税

 60種類以上あるという税金だけど、そのなかでも大きいのが「所得税」と「住民税」。
 所得税は読んで字のごとく、所得にかかってくる税金。サラリーマンなら総所得から税務署が交付する「源泉徴収税額表」の該当額を差し引いた額が課税対象額になって、毎月の給料から『源泉徴収』って名前で国に納めることになっている。これは会社が自動的にやっていることだから、あんまり取られてるって実感がないんだよね。あ、ついでに言っとくと、ここでいう「所得」とは、収入からいろんな控除を引いたもののことだ。
だから、控除がたくさん適用できれば所得(課税対象所得)は減り、所得税は安くなるってワケ。扶養家族がいると控除が受けられるから、たとえば「年収は同じなのに、なんでオレのほうが税金が高いワケ?」なんてことも起こる。
そんな場合は未婚者のほうが税金が高く、既婚者のほうが低いってコトなのだ。

住民税

 そしてもうひとつ、「なんで住んでるってだけで、カネ払わなきゃなんねーんだ!?」と誰もがムカつくのが「住民税」。これは住んでいる都道府県と市町村へ払う税金。日本に住所を持ってるだけで、絶対に払わなきゃならないってモノだ。
これも会社が代わって納めてくれる(モッチロン、カネはキミんだぞ!)が、これも所得税と同じで扶養家族がある人は控除でちょっぴり額が低くなってくるハズ。だからお隣サンだからって、住民税はみーんな同じってコトじゃないのだよ。
 住民税は、都道府県民税と市町村民税とがある。都道府県民税は、課税対象所得に税率をかけて('95年度分から、700万円以下なら2%、700万円を超える場合は4%)、一律700円をプラス。一方、市町村民税のほうは、課税対象所得に税率をかけて('95年度分から、700万円以下なら8%、700万円を超える場合は11%、ただし200万円以下は3%)、人口50万人以上の市に住む人は2500円(人口5万人以上50万未満なら2000円、それ以外は1500円)をプラス。その二つを足したものが住民税になるのだ。

税金高すぎだろ

 所得税と住民税をプラスした税額は、なんと総納税額約68.3%で、世界的にも高い数字。はらわた煮えくり返りっぱなしのこの所得税と住民税だけど、いちばんの違いは、所得税はその年の所得にかかるもので、住民税はその前の年の所得にかかるってコト。だから、前の年には働いてなかった新入社員は1年目の住民税はかからなくてニッコリだし、逆に会社を辞めて収入がなくなったとしても、前の年の所得に対する住民税は払わなきゃならなくてマッサオってワケなのだ。
 会社を辞めて無職になるときは、あとで払うことになる住民税のことを忘れずにネ!